エチレン系ポリマーの一種であり、ポリエチレンのうちLDPEの一種にも分類されるエチレンビニルアセテート共重合(EVA)について述べていきます。石油化学工業協会の言葉の定義をまずは引用します。
エチレン酢ビコポリマー(ethylene vinyl acetate copolymer)略称EVA エチレンと酢酸ビニルを共重合して得られる柔軟性、弾力性に富んだ樹脂。用途は酢酸ビニルの含有率によって異なり、包装資材、農業用フィルム、接着剤、一般成形品に使用される。固体。
定義の通りエチレンと酢酸ビニルの共重合のポリマーで酢酸ビニルの含有量により形態(レジン・エラストマー・エマルション)の違いが生じます。またポリマー分類される中でも酢ビの含有量により用途が大きく異なってきます。今回の投稿ではポリマー用途のEVAについて論じて行く事にします。

まずは需要を見て行きます。EVAはここ数年高い成長率で市場が拡大してきています。取分け下記グラフが示すとおり、中国市場が急拡大してきており牽引役になっています(逆にいえばその他の市場の成長率は略ゼロです)。中国市場の急成長により、中国市場のシェアが世界市場の7割を超える規模となっています。


成長の牽引役は上記中国市場のグラフで見てわかる通り、青の部分のPV(太陽電池)向け市場の急拡大が一番の要因です。中国市場では6割弱までを占める用途であり、世界市場でも約半分を占める巨大市場です。

この太陽電池向け市場のEVA供給はつい最近まで中国生産で供給できる体制ではありませんでしたが、ここ数年で過剰なまでの設備投資が中国で実行されています。この分野でも中国における生産過剰問題が現実として問題化してきています。
なお、成長する中国市場に対して、エクソンモービルが代表格で供給を行ってきました(その他は住友化学、韓国ハンファ等)。現時点で中国供給体制は整ってきたものの、PVに対応できる製品供給は依然不十分な体制の模様です。



最後に簡単に太陽電池の構造とEVAの需要量について。あとは既存の最大分野である発泡製品の具体例を示します。
太陽電池については別稿にて詳しく述べることとしますが、概要は以下のとおり。用途はセルの封止材でシート状で供給されます。1GW(大型発電所一基分)だと面積は114M平方メートル。樹脂の重量換算すると約4トンになります。
2025年の新規太陽電池投入量は約600GWとなりEVA換算で約240万トンにもなります。
なお最後の発泡製品は靴底を始めとし、日常生活用品に使用されている樹脂です。画像には加えませんでしたが、縄跳びの縄部分がEVA樹脂です。



以上」

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