コロナ禍の際に消毒薬の原料としてエタノール代替の一つにイソプロパノールが着目されましたが、現在(2026年時点)においては、消毒薬の話は過去の話になってしまいました。まずは石油化学工業協会の言葉の定義から。
イソプロパノール(isopropanol)略称IPA 溶剤、消毒用アルコールに使用される。プロピレンを原料として製造される。液体。
上述にあるとおり、現在略全量がプロピレンから製造されており、下記の示す一段目の直接水和法が主流の生産方法。三段目のアセトン水添法はクメン法フェノールによるアセトン過剰状況の際に採用される生産方法であり、現時点ではプロパノールの約5%程度がこの方法に生産されているものと推察されます。なお、以前はアセトンが発酵法で生産されていたこともあり、その際にプロパノールも併産されていましたが、現在においては生産は行われていません。

なお、プロピレン需要に対するプロパノール向けは全体の丁度1%程度だと推察されます。

次にプロパノールの需要推移について。冒頭にて述べた通り、コロナ禍時において消毒需要が増加したこともあり、2020年時の生産は大きく伸びましたが、その後はブーム収束により需要は微増状態に落ち着きを取り戻しています。

プロパノールの需要分野は以下のとおり。溶剤用途が全体の4分の3程度を占めます(エタノールとの使い分けが把握できていません。エタノールの場合、塗料用途は殆ど耳にしません)。

最後にエタノールとプロパノールの比較になります。表にはありませんが、両者は引火点も非常に近く物性面では非常に近似値を示します。
ただし毒性の面ではエタノールは食用に使用可能なのに対して、プロパノールは不可能です。また刺激性はプロパノールの方が強く、人間の皮膚に対して肌荒れを発症させやすい物資です。

以上」


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