基礎化学品でもあり又その原料の位置づけでもある「メタノール」について述べていきます。現在、日本においては商業生産ベースのメタノール生産は行われておらず全量が輸入品です。また酢酸・ホルマリン用原料向けを除けば、ごく少量の需要にすぎません(燃料用途が期待されていますが、現状は略ゼロです)。まずは何時ものとおり石油化学工業協会の言葉の定義より引用します。
メタノール(methanol) ホルマリン、DMT、メタクリル樹脂等の原料並びに各種溶剤に使用される。天然ガス、液化石油ガスを原料として製造される水素と一酸化炭素を原料とする。液体。
メタノールの基礎化学品における世界での位置づけは以下の通り。数量面では他の製品に比して急成長しており、エチレン・プロピレンに並ぶ規模になってきています

現在メタノールの生産方法の殆どは、合成ガスからの合成法です。この製法におけるポイントは如何に安価な合成ガスを得るかが左右します。合成ガスの製造法の殆どは石炭及び天然ガスを原料とすることから日本における生産は競争力が全くありえません(下記に簡単な合成ガス合成法)。


つぎに、メタノールの需要面を見て行きます。下記グラフは過去の生産実績になります。コロナ禍の一時的な落ち込みはありましたが、再び成長期にもどってきました。

次にメタノールの用途シェア(2024)を示します。過去においては一番大きなシェアはホルマリン用途でしたが、ここ近年では中国におけるメタノール原料法のオレフィン生産が盛んとなり一番のシェアとなりました。燃料用途(DME、ガソリン添加等)は一時期中国において急伸すると言われていましたが、電動化路線に変更したために伸びは止まってしまってます(現在のシェアは2割程度です)。
下の表はメタノールを原料とした化成品のみをピックアップした誘導品の図です(ホルマリン・酢酸についてはそれぞれ別稿にて投稿します)


最後に現在、既にメタノール用途の最大になっているオレフィン生産に関して。Methanol Instituteが発表している需要予測です。将来は現状の二倍程度のメタノール需要になると予測しています(グラフ参照のとおり他のメタノール需要は微増予測です。

以上」

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