ブテン誘導品のイソノニルアルコールを取り上げます。日本においては現在KHネオケム社のみが生産活動を行っている製品になりますので、言葉の定義を該社の製品HPより引用します。
イソノニルアルコール(INA、イソノナノール)は、 炭素数9の分岐異性体混合物である高級アルコールです。主に、ポリ塩化ビニル(PVC)などの軟質プラスチック製品を柔軟にするための環境に優しい可塑剤(DINPなど)や、粘着剤、潤滑油の合成原料として世界中で広く使用されています。
上記の定義にあるとおり、炭素数は9。製造方法はブテンを二量化してC8のオクテンとし、オクテンをオキソ反応でC9アルデヒドとし、これを水素添加してC9アルコールに誘導する生産法です。以下少し細かいですがブテン~C8~C9の流れを示します。

ここでのポイントはC4の原料確保が事業の競争力の原資になることです。C4の原料源はクラッカーとFCCがありますが、世界のスタンダードはFCCを原料源としています。両者の差異はコスト差です。

さて次はイソノニルアルコールの誘導品マップを示します。以下のとおりINAの需要の7割は可塑剤原料用途になりますが、その殆どを占めるのはフタル酸系可塑剤のDINPになります。その他は分岐アルコールの性能を活かした分野になります。

DINP需要を牽引役として過去以下のとおり世界需要は伸びてきました。

フタル酸系可塑剤のうち、DOP(DEHP)が生殖毒性の問題により忌避されて需要が漸減。一方DINPが代替可塑剤として伸長するとの期待がありましたが、実際はDOTP需要が大きく伸びることで可塑剤市場の伸長を牽引することになりました。

INAの可塑剤以外の用途として界面活性剤開発が行われている例を示します。INAが利用される理由は天然の脂肪アルコールの場合は直鎖のみしか得られないのに対し、INAは安価な分岐アルコールとしての存在があげられます。界面活性剤以外にも潤滑材にも利用されています。

イソノニルアルコールについて言及したところで、分岐脂肪酸のイソノニル酸についても述べていきます。この製品も日本においてはKHネオケム社のみが生産していますので該社のHPより定義引用です。
イソノナン酸は、 代替フロン(HFC:ハイドロフルオロカーボン)に対応した空調機や冷凍機器の冷凍機油原料として、国内外での販売が拡大しています。
製造フローの途中まではイソノニルアルコールと同じです。

最後はイソノナンさん酸の誘導品マップです。KHネオケムの説明にあるとおり、昨今は冷媒(下記のポリオールエスター)向け需要が伸びて来ています。

以上」

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