「エタノール」

バイオ

投稿するにあたり、カテゴリーを一つに設定してしまうのが非常に困難な化学製品のエタノールです。製造法の面から見ると、現在は殆どが発酵法がしめており、バイオ製品の代表例です。エチレンから製造する合成エタノールは殆ど死滅の状況にあります。

また需要の面から見ると現在は大半が自動車用のガソリン代替燃料が占めますが、もともとは食品や医薬品用途、それに化学品製造の原料としての位置づけが大きい製品でした。

一つ断定していえる事は、最も成功したバイオ法による化学品製造法です。1億トン近い生産量を誇るバイオ化学品はエタノールのみです。1000万トン規模の化学品も存在しません。100万トン単位ではグルタミン酸を始めとするアミノ酸が存在するのみでしょう。

エタノール生産は以下のとおり。年次推移は以下のとおり。ここ数年はとりわけ米国が中心となって増産が行われています。棒グラフ、パイグラフが示す通り、エタノールの生産の殆どが米国とブラジルの二か国で行われていることが分ります。(なお米国においてはエタノールが燃料としての位置づけなので単位が「ガロン」であり、重量表示でなく容量表示です)。

なお、現在の需要分野の3分の4が自動車用燃料に使用されていますが、需要地も同様に米国とブラジルが中心となっています。

つぎに製造法をしめします。現在の主流はバイオ法であり、58%がトウモロコシを原料とするデンプン~ブドウ糖の発酵法、約1割がキャッサバ等を原料とするデンプン原料です。三割が砂糖を直接発酵させる製造法。なお現在は1%以下にまで低下したエチレンを原料とする合成アルコールになっています。

つぎに発酵エタノールにおけるマテリアルバランスをしめします。とうもろこし、サトウキビともデンプン及び砂糖を取り出すには大量のバイオマスが発生しますが、両法とも熱源及び飼料として利用されており廃棄物が大量に発生することはないようです。

最後に米国のトウモロコシ(食料)を原料として燃料を製造することに批判がありますが、実情は農産物生産の大型化、効率化が進んだことにより、余剰の農産物対策としてエタノール生産が行われているという事実の存在です。

                                        以上」

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