「セルロース系繊維」

生活

今回はセルロースを原料とする繊維について述べていきます。セルロース自体は天然原料なのですが、セルロースそのものを繊維に加工しようにも化学的変性をしないと繊維に加工することが出来ないので、「化学繊維」に分類されています。

セルロースを原料とする繊維は下記のとおり、「再生繊維」と「半合成繊維」に分類されます。

「再生繊維」と「半合成繊維」の定義、意味づけは以下の通りになります。「再生繊維」は繊維としての構造は「セルロース」そのものなのですが、セルロースを化学的に変性することで繊維に加工し、その時点で構造をセルロースに戻すので「再生」繊維と呼ばれると思います。

一方アセテート繊維はセルロースを無水酢酸でセルロースアセテートに変性し、このセルロースアセテートを繊維に加工するので、「半分」は合成という意味合いから「半合成繊維」と呼ばれるのだとおもいます。

つぎに需要推移を示します。上の図はアセテート繊維と再生繊維を合計した数量の推移になります。後述しますが、アセテート繊維の需要の殆どはタバコのフィルター向け需要が殆どを占めますので、その他の再生繊維とは需要構成が全くことなります。また数値は持ち合わせていませんが、需要規模も過去より余り変化ありません。一方再生繊維は過去二十年間ほどで需要が大きく拡大してきました。

上述しましたが、各セルロース系繊維の分野別需要構造を示します。他の繊維と同様にアセテート繊維以外は衣料向けが中心の需要となっています。

次は各製品の各論と製造方法について述べていきます。まずは再生繊維(レイヨン/リオセル/モダール/キュプラ)について。どの繊維も最終的な化学構造は最初に述べた通りセルロースです。

一番の規模を誇るレイヨン(中間体がビスコース)は日本の会社が開発して発展してきた繊維ですが、現時点で日本企業は生産活動を終了しています。歴史の名残が会社名に残っています。東レの過去名は東洋レーヨン、帝人は帝国人絹、会社名は合併で消滅しましたが三菱レイヨン等が名残です。

つぎに半合成繊維であるセルロースアセテート繊維について。セルロースを無水酢酸でアセチル化して製造します。需要の大半はタバコフィルターですが、世界的には中国市場での拡大に伴いフィルター市場も拡大してきましたが、近年では①禁煙の流れ、②電子タバコ化などがあり伸び悩みが顕著です。

なお、セルロースには3つの水酸基が存在していますが、3つともアセチル化したものがトリアセテートと呼ばれています。ただし需要はフィルター用は1つが水酸基のジアセテートが使用されていますので、加水分解してジアセテートセルロースを生産する方法が採用されています。

                                        以上」

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