「負極材」(リチウム二次電池)

電池材料

現在(2026年上半期)にてやや頭打ち感が出てきたリチウム二次電池の負極材について述べていきます。定義と言う程でもないが、「電池」の負極に使用される材料のこと。下記図はリチウム二次電池の円筒形と角形電池の構造図。Anodeと表現しています。

つぎはリチウム二次電池における充放電の電池の仕組みと、充放電で起きる化学反応式は下記の通りになります。本稿で取り上げるのは「C」(グラファイト)と言う事になります。

リチウム二次電池の負極のイメージ、製造・電池組み立ては以下の通りです。負極は集合体の銅箔上に負極材(黒の部分)をコーティングすることで製造されます。電池への組み立ては正極(フイルム状)とセパレータと負極を巻き合わせる(若しくは張り合わせ)事になります。

負極は電池の4大部材の一つであり、コスト面でも正極に続いて大きな比率を占める部材となっています。約25%を占める構成です。

次に市場がどうなっているのかを見て行く事とします。用途は全てがリチウム二次電池向けですから先ずはリチウム電池市場の動向から見て行く事とします。下記グラフは直近10年間の出荷量を示しています。単位はGWhで示していますが、1GWhで電気自動車150台前後になる計算です。

上記電池出荷量に対して負極材使用量を下記グラフで示します。算出基準は1GWhあたり、1.2トンとして計算した数値をグラフ化しています。2025年度で約210万トンの規模に達しています。

さらに負極材について細かく述べていくことにします。現在使用されている負極材のうち98%が黒鉛系とされています。一部の電池にシリコン系等の金属系が採用され始めていますが、コスト面での絶対差が存在するので、今後も黒鉛系が主流を占める予測となっています(固体電解質が普及しても同じです)。

黒鉛系の一番の課題は容量の小ささの問題があります。正極の容量に比して非常に小さいために正極能力分が発揮できないということになるわけです。

最後に主力の黒鉛系の負極材料の製造方法について簡単に言及します。粗原料は人造黒鉛の場合はニードルコークスです。人造黒鉛系負極材の拡大とともにニードルコークスの市場が年々拡大してきています。この原料の面からも中国勢が圧倒的なコスト競争力を有しているので負極材市場シェアの95%以上は中国勢になってしまっています。

最後は簡単な製造フローです。製鉄用コークスもある意味黒鉛、ニードルコークスも炭素繊維も全て黒鉛化したものなのですが、本電池用負極材との違いが把握できていません。

                                         以上」

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