化学品というよりも高炉法における鉄鋼生産用原料(燃料および還元剤)の位置づけであるコークスについて述べていきます。以下コークスの定義と外観を示します。原料は石炭(原料炭)と呼ばれる種類の石炭です。

石炭は主に発電等の燃料用途が中心ですが、本件のコークス原料となる原料用途が約1割強ほど存在しています。石炭需要は大きく伸びて来ましたが、燃料用途(主に発電)が牽引してきました。このグラフでは原料炭用途の需要推移が分かりづらいので下記に示します。

上記石炭需要のうち、原料炭需要推移と、この原料炭から生成するコークス量を示します。コークス量は原料炭の75%(重量)が生成するものとして算出しました。2000年以降は中国における大幅な鉄鋼生産増が行われてきましたので原料炭需要は大きく伸びてきましたが、ここ直近の十年間は高炉法鉄鋼生産が頭打ちになり需要は並行状態にあります。

石炭からのコークス生成量は4分の3になりますが、減量した4分の1はガスやコールタールを中心とした成分が生成されます。以下コークス製造におけるマテリアルバランス例をしめします。

なお今後の鉄鋼生産の予測は下記の通り。鉄鋼生産全体は伸びて行きますが、今後は電炉法のみが伸びて行く予想となっており、原料炭及びコークス需要の伸びは無いとの予想になっています。

さてコークスの生産法について述べていくことにします。受け入れた原料炭を事前処理を行い、コークス炉という巨大な設備により、石炭を蒸し焼き(高温乾留)しコークスを生成します。
生産設備は、コークス需要の9割以上が高炉鉄鋼生産に使用されることから高炉設備に併設されてコークス生産は行われています。製鉄所(高炉)の航空写真を見ると、真っ黒けの情景が映し出されます。


下記画像は日本製鉄大分の航空写真を引用しました。コークス炉は見つけられませんが、広大な貯炭場を確認することができます。

次に原料炭とコークスの規格の違いについて述べて行きます。受け入れた原料炭を蒸し焼きすることにより、炭素純分の高い製品になります。一番の大きな違いは「水分」含有量といえます。


次はコークスの主用途であるコークスの役割について述べることとします。下記一枚目はコークス(C)を「原料」に還元剤である「CO」を生成するという点。また二番目の反応式はコークスが燃焼することで、発熱して、鉄鉱石を溶解する役目を示します。
下記作表では高炉における反応式です。鉄鉱石(酸化鉄)から、銑鉄できる工程の反応式です。単純な言い方をすれば「錆びた鉄」から錆を除去する工程になります。


最後にコークスの鉄鋼以外の化学品原料向け用途について二つ。一つはアセチレン製造。二つめはホスゲン製造の例を示します。


以上」

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