「TDI」

芳香族系モノマー

トルエンの数少ない誘導品のうち、一番規模の大きいTDI(Toluene Diisocyanate)について。

石油化学工業協会には言葉の定義がなかったのでWikipediaから引用。構造式は以下の通り。

トルエンジイソシアネート (TDI)                              TDIとは芳香族ジイソシアネートの一種で、ポリオールとの反応によりポリウレタン樹脂を生成します。工業的に入手可能なものは、純2,4-TDIと、2,4体と2,6体の異性体混合物である80/20と65/35があります。 なお、TDIはジイソシアネートのうち、MDIについで広く使用されています。

上記の構造の他に若干の異性体(イソシアネート基の位置が若干異なるものも発生しますが無視していいほどの発生率です。以下、原料トルエンからTDI生成に至るまでの簡易フローを示します。          製造工程は以下の通り大きく分けて三工程。①トルエンの硝化によるニトロトルエンの生成、②ニトロrトルエンの水添によるアミノ化。③最終はホスゲンによるイソシアネート化によるTDIの生成工程です。

TDIの製造は需要の拡大とともに大型化していますが、少数の供給者の寡占化が進んでいます。10年ほど前はCovestro(旧バイエル)とBASFの二社の独断市場であったのに対し、ここ数年で中国の万華化学が事業買収と新設備投資を進め№1の位置になっています。

なお、TDIの全体の需給状況は以下の通り。供給側は投資が行われる一方で、旧設備の廃棄が実施されており他の化学品に比して大きな増設は実施されていません。一方、需要側も成長率は僅かであり2024/2025年度はマイナス成長になっています。(なお下記グラフの数値の諸元はCovestro社のIR資料数値をベースに筆者が作成しています)

つぎにTDIの需要を見ていきます。用途を化学的に表現すればウレタン樹脂の原料がほぼ全部です。なかでもTDI需要の特徴は「軟質発泡ウレタン」が7割強にも及ぶことです。具体的にいえば、クッション(ベッド、シートなど)になります。

TDIの用途を更にブレークダウンしたものが下記グラフになります。発泡ウレタンの中でも家具用途向けが圧倒的なシェアを占めることになります。具体的用途についてポンチ絵で表現してみました。

最後に発泡ウレタン樹脂をケミカル的に表現してみました。発泡ウレタンの製造方法としては、本TDIと多官能ポリオール(多くはポリプロピレングリコール・トリオール型など)が反応してウレタン樹脂が生成されるとともに、ガスにて発泡させて成形させます(金型にいれて成形する場合と、ブロック体を作ったあとに型として成形の場合に大きく二分されます)                      本件発泡ウレタンについては別稿にて後述することとします。

                                     以上」

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