別稿にて自動車向けプラスチックについて述べましたが、本稿では採用部品では一番大きな規模のバンパーについて述べて行きます。バンパーとは、車の前後に装着される部品であり、下記のあるとおり衝突時に車へのダメージを抑制する機能を有します。ほかには人との衝突時には人への衝撃を減少させる機能も有します。

現在バンパーに採用されている素材は略100%がポリプロピレンと言われてます。過去においては鉄製(最近まではバスにも採用)でしたが、途中ポリウレタン製を経て現在に至っています。
また最近では大型化が進むとともに、車体の一部化(グリルとの一体化等)も進んでおり益々大型化が進んでいます。またセンサーやランプ等の電装部品との一体化が進んでおり、修理時のバンパーの高額化も進んでいます。


本稿バンパーを含めて自動車の材料の多様化が進展しています。理由は経済的には軽量化のためのプラスチック採用があり、また意匠性の向上も目的にプラスチック採用が進んでいます。現在では下記グラフのとおり重量当たりプラスチック類の採用は約15%にまで増えてます。一方で体積あたりのプラスチック採用量は約半分を占める状況です。

自動車向けのプラスチックのうち、バンパーで採用されているポリプロピレンは最大量の樹脂であり、約3分の1を占め総量では約1200万トンもの需要となっています。
一方ポリプロピレンの市場での位置づけは下記のとおり。包装材料(フイルム、シート等)が約半分をしめますが、自動車向けは包装材料に次ぐ第二位の需要分野となっています。


次に自動車向けポリプロピレンの用途別の詳細になります。下記のとおりあらゆる部品部材にポリプロピレンが採用されています。最大の分野はインパネを始めとする内装部品への採用です。次にエンジン周辺部品とバンパーを含んだ外装部品の用途になります。

さてバンパー向けのポリプロピレン需要について考察します。現在乗用車向けのバンパーの重量は7~16㎏とされることから一台当たり25㎏前後のバンパーが採用されていると推察されます。
またバンパー向けのコンパウンドの基本構成は以下のとおり。ポリプロピレンは主材の位置づけにあり、バンパー重量のうちの3分の2を占めています。→1台あたり 16~18㎏のPP需要
2025年度は世界で9638万台の乗用車が生産されましたから、この分野(OEM生産分)には約150万トンのPPが供給されたと推定されます。その他に大型商用車向け、リペーア向けなどの需要の存在があります。

最後にバンパー製造方法の概要について。引用先は中国社のfirstmold社のHPから。製造法は上記の通りPPベースのコンパウンドを生産したのち、射出成型機にて成型を行います。
その後バリ取り、洗浄、塗装工程を経て自動車の組み立て工程に持ち込まれます。

以上」


コメント