「スチレンモノマー」概略

エチレン系モノマー

エチレン及びベンゼンの重要誘導品であるスチレンモノマーについて。毎度石油化学工業協会の言葉定義より。

スチレンモノマー(styrene monomer)略称SM
ポリスチレン、合成ゴム(SBR)等の原料である。エチレンとベンゼンを原料とするが、キシレンより分離されたエチルベンゼンからも製造される。液体。

定義の中にキシレン(C8留分)から分離されたエチルベンゼンからも作られるとありますが、エチレンとベンゼンからもエチルベンゼンが製造され、脱水素を行うことでスチレンモノマーになるのは同じです。以下スチレンモノマーの工程一覧ですが、エチルベンゼンのエチレン、ベンゼンのそれぞれの必要量(原単位)はエチレンが0.29、ベンゼンが0.79です。

上記製法は今後酸化プロピレン/スチレンモノマー併産法が拡大するものとS&P Globalが予想しています。併産法における酸化プロピレンが競争力を持つことで、スチレンの競争力がUPすることになるわけです。(この工程におけるスチレンの役目は酸化プロピレンの原料である酸素キャリアです)

つぎにスチレンモノマー全体の誘導品図と誘導品需要推移をしめします。用途のその殆どは樹脂原料に使用されるのがスチレンモノマーと言えます。溶剤用途はほとんど存在しないといえます。

以下S&P Globalの示すスチレンの世界需要推移です。半分強を所謂「ポリスチレン」需要となります。事後詳細を報告しますが、PS(ポリスチレン)は、スチレンモノマーを重合させてペレット状にしたものであるのに対し、EPS(発泡スチレン)はスチレンモノマーは重合時に発泡ガスを吹き込むことで発泡済みのポリスチレンになります(代表例は魚箱)。                               スチレン樹脂以外のスチレンモノマー用途として、ABS樹脂、SBR、SBRラテックス、スチレンブロック重合体、不飽和ポリエステル(架橋材用途)などで殆どです。

次の作表は、スチレンモノマーの使われ方と言うよりもポリスチレンの使われ方(更に細かい分類方法で言えば包装材料)の地域別の違いと言えましょうか?日本は従来使用していた発泡スチレン需要が大きく減少してしまっています。

最後に日本の状況ですが、他の製品同様に需要がピークを過ぎて、年々縮小傾向は止められません。内需の減少は歯止めがきかない状況になっています。一時は輸出に頼っている時期もありましたが、中国等での自給化が進む中、輸出の減少も歯止めきかず。各社において生産設備の停止が相次いでいます。(直近では旭化成水島が2030年までの停止を発表ずみです)

                                         以上」

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