「α-オレフィン」

エチレン系モノマー

エチレン誘導品の一つのアルファオレフィンについて述べて行く事とします。言葉の定義の前に、構造式からアルファオレフィンの定義を見て行きます。下記図のとおり、一番目と二番目の炭素の間が不飽和結合した物資です。なお本稿においては分岐の無いLinea alpha olefin(LAO)について述べていきます。今回も石油化学工業協会の言葉の定義にアルファオレフィンがありましたのでご紹介。

アルファオレフィン(α-olefine)
オレフィン系炭化水素のうち二重結合がαの位置(一番端の炭素と次の炭素の間)にあるものの総称。炭素数に応じて合成洗剤、界面活性剤等に使用される。また可塑剤や洗剤に使用される高級アルコールの原料となる。エチレンを重合して製造する。炭素数によって気体、液体、固体となる。

日本においては出光興産がフルレジン生産、三井化学がヘキセン1プラントを運転しているのみですが、世界ではエチレン誘導品の一角を占める重要物質です。(全体の約3%を占めています)

アルファオレフィンの場合は下記のとおり、バリューチェンを構成しています。生産方法はメインがエチレンのオリゴマー化が中心です(後ほどメインプロセスを紹介)。                  エチレンの結合個数により様々なグレードが生産され、また重合反応もしくは変性を加えて様々な化合物に誘導されます。

以下誘導品のイメージ図になります。

アルファオレフィンの需要の中心はポリエチレンの共重合モノマーとして消費されますが、本分野でアルファオレフィン需要の半分強をしめます。その他にはエラストマー成分のポリオレフィンエラストマー(POE)、潤滑油原料として使用されるアルファオレフィンの重合物である(PAO)、オキソ反応を経てアルコールに変性することで、界面活性剤、可塑剤、潤滑油に誘導されます。その他には一部合成ワックスにも誘導されています。                                              フルレンジ生産法は、ポリエチレン用途以外に需要をつかむ事が事業採算性を左右させる事になります(失敗例:三菱化学事業撤退、出光興産米国進出断念)

なお、世界需要はポリエチレン需要の拡大が牽引して年々拡大基調にあります。アルファオレフィンのエチレン原単位は1.0ですので無視できるような規模ではありません。

さて最後にアルファオレフィンの生産方法例を3法紹介します。最初の二例はフルレンジ生産法で、一つ目は最初の生産方法であるアルキルアルミ生産法、二つ目は最大事業者であるシェル社が開発した製造方法です(誘導品の生産までを含めた技術をSHOP法と呼んでいます)。

三つ目の製造方法はフィリップ社の開発したヘキセン1単産法のフローです。LLDPE市場の拡大とともにヘキセン1の需要拡大が顕著となり、ヘキセン1を目的とした生産方法です。

世界市場の拡大とともにアルファオレフィンの生産設備の拡大が進んでいますが、残念ながら日本においては市場規模が小さいために輸入品に頼る需給構造になっています。                       なお、中国では他の化学製品と同様に世界最大の市場を有しているのですが、生産技術のライセンスが行われないためにアルファオレフィンの事業進出が行われていません。不思議な現象だと思います。

                                       以上」

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