酸化エチレンについて投稿しましたので最大需要先である「エチレングリコール」について投稿していきます。まずは今回も石油化学工業協会の言葉の定義よりエチレングリコールの定義を引用をします。
エチレングリコール(ethylene glycol)略称EG
ポリエステル繊維、PET樹脂、不凍液、不飽和ポリエステル樹脂等の原料。エチレンオキサイドを水和して製造される。液体。
さて酸化エチレンとエチレングリコールとの関係から述べていきます。過去長年にもわたり酸化エチレンを原料としたエチレングリコール製造が行われてきており、酸化エチレンの約7割がエチレングリコール原料として消費されてきました。下記グラフは、酸化エチレンとそのうちのEG向け需要推移を示します。

次に酸化エチレンの水和法によるエチレングリコール生産フローを示します。酸化エチレンに対し約20倍の水を投入することでエチレングリコールが生成されます。あわせて同時にジ体、トリ体のオリゴマーが副生します。酸化エチレン重量1.0に対して、最終的に1.3倍のエチレングリコールが生成されます。

以前、副生するDEG/TEGが過剰なことから、DEG/TEGの処理問題を回避するためにモノ体のみが生成する製法がシェル社によって開発され世界で現在三か所にて運転が行われています。*シェル社技術名OMEGA法。
ただし現在においてはDEG/TEGの需要開発が行われ、一部の分野や地域ではDEG/TEG不足の問題も生じる事態も生じています。

なお、一方中国ではポリエステル産業の勃興によりエチレングリコール不足が常態化しており、大量のエチレングリコールの輸入行われています。また中国国内でエチレングリコール不足の問題を解消する方法の一つに、豊富な石灰岩と石炭を活用する石炭法(正しくはDMO法)エチレングリコールの生産投資拡大が進んでいます。大量の石炭廃棄物や廃水発生の問題が生じていますが、中国において巨額巨大の投資が行われています 下記のとおりDMO法(下記フローはメタノールの代替にブタノールを使用)のフローと、昨今のプロセス別(EO法・DMO法)生産量推移をしめします。


依然酸化エチレン法による生産量が圧倒的ですが、需要地の中心である石炭法EG生産量の増加は無視できない存在になりつつあります。競争力を有する北米産や中東産には影響は僅かですが、日本や韓国などの事業には大きな影響を与えています。以下2025年のマテリアルバランスを推定してみました。

今回は最大需要のポリエステル分野に言及しようとしましたが、別稿にて投稿することとします。
以上」
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