炭素繊維の製造法について本稿では述べて行きます(加工法ではありませんのであしからず)。炭素繊維は原料から見た場合大きく二種類に分かれます。二種類については以下のとおり。

二種類とはポリアクリルニトリルを原料とするPAN系と呼ばれるもので現在の主流の製品です。もう一つはタール(石油・石炭系ありますが、ここでは詳細に言及しません)を原料とするピッチ系と呼ばれる炭素繊維になります。
まずは主流のPAN系の総合フローから。炭素繊維用に合成したポリアクリル二トロルを製造ラインに投入し、数工程を経て糸状の成形物を生成します。最後にサイジング工程等の仕上工程を経て炭素繊維として巻き取ります。
工程図の下にPANの合成から、グラファイト化に至る工程を構造式にて表しています。要点として、アクリル繊維と比して炭素繊維用原糸の分子量が非常に高分子化されたものであることです。
炭化・黒鉛化を経る事で、ポリアクリル二トロルから採れる炭素繊維は重量あたりで約半分の量となっています。なお、アクリル二トロル面の供給側から見た場合、全般に需要の伸び悩みの中で、炭素繊維市場の成長は成長要因の一つになってきています。




次にピッチ系炭素繊維の製造方法について述べて行く事にします。以下に示す構造式は、炭素繊維原料となる「等方性ピッチ」と「メソフェーズピッチ」、それと炭素繊維の基本的なグラファイト構造式を示します。

ピッチ系炭素繊維の製造フローは以下のとおり。等方性ピッチをそのまま炭素繊維に加工する方法と、等方性ピッチを加工して異方性ピッチとし、異方性ピッチから炭素繊維に加工する方法に分かれます。
等方性ピッチ炭素繊維・異方性ピッチ炭素繊維とも最終的な構造式はグラファイトになるのですが、精度?差が生じるために結果として性能差が生じることで使用用途も異なってきます。

二種類の構造式の違いと、炭素繊維化した場合の物性差をしめします。


以上」


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