「リチウム電池セパレータ」

電池材料

本稿ではリチウム電池の4大材料の一つであるセパレータを最後に取り上げることにします。先ずはリチウム電池のイメージと構造について。

セパレータは文字通り、正極と負極を分けている分離膜。リチウム電池に限らず自動車用鉛電池にも乾電池にも存在しています。下記画像の様に樹脂製のフイルムです。ただし、リチウムイオン、電子のやり取りを行いますので、フイルムには微細な孔が開いています。

次に実際の製品形状、スペックを示します。

材質は以前はポリエチレン、ポリプロピレン単体の製品でしたが、現在はポリエチレン(HDPE)とポリプロピレンのアロイ、もしくはポリエチレンを中間層とし両面からポリプロピレンで構成する多層フイルムが使用されています。

製造方法は湿式と乾式に二分されます。湿式はフイルムを溶剤(二塩化メタン等)で溶解して孔をあける製法。乾式はフイルムを延伸させて孔をあける製法に分かれます。

下記はベースの樹脂膜についてですが、樹脂膜をベースに耐熱性、耐機械特性を得るためにフイルム上にコーティングしたセパレータが販売されています。コート剤としては無機材ではセラミック、有機材ではアラミド樹脂が使用されたものがあり、EV向けに使用されています。

最後にセパレータの需要推移についてです。電池需要単位はGWh。この電池容量に対してセパレータ需要の前提として、GWhあたり、10百万㎡。重量換算としてGWhあたり80トンとして算出しています。

最後に、リチウムイオン電池材料市場は電池の先駆者であった日本が材料市場も大きな市場を占めていましたが、電池市場の中国における寡占化進展とともに材料市場も中国社のシェアが圧倒的になってきました。

セパレータ市場はもともとは旭化成と東燃化学(現在東レが事業買収)の両社が圧倒的なシェアを有していましたが、他材料と同様にシェアを落としてしまいました。ただし、セパレータについては依然両社が一定のシェアを維持できている状況です。                                  以上

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