「ポリイミド」市場

電子材料

別稿にてポリイミド樹脂の概要を述べるつもりが製造方法の概要のみについてのみになってしまったので市場・需要面について簡単に述べていきます。

まずは繰り返しになりますがポリイミドの定義と、ポリイミド構造に含有し樹脂の特性を発現する「イミド基」についてからのべます。

さてポリイミド樹脂は2025年の時点で約52千トンの規模を誇る市場に伸びて来ています。この規模は他の樹脂に比べて極めて小さい規模ですが、機能面では非常に重要な位置にあり、ポリイミド樹脂が無ければ現在の形でのスマートホンは存在しないのです。また半導体のサイズも非常に大きなサイズになり、液晶ディスプレイも現在の形では存在しないと考えられます。

まずはポリイミドがどの産業分野で使用されているかの概要を示します。使用される産業分野は既存の産業分野とは特段代わるものではありませんが、各産業とも高機能化のニーズと、その技術の発展とともにポリイミド樹脂の需要が拡大してきました。

通信のうち電話機のケースにあてはめると固定電話にはポリイミド樹脂のニーズはありませんが、携帯電話の市場の拡大と電話機の機能化の進展とともにポリイミド需要が拡大してきました。各論について別稿にて取り上げていきたいと思います。

次にポリイミド樹脂がどの様な形状で市場に投入されているかのデータを示します。市場に投入されるポリイミド樹脂のうち約3分の二がフイルムとして供給されています。この点がポリイミドのイメージが電子基板と言うイメージにつながるものと考えられます。

つぎにこの最大分野のポリイミドフイルムがどの様な市場で使用されているかのブレークダウンを示します。需要の半分は電子基板に使用され、ポリイミドの強靭性、耐熱性、耐化学薬品性などの特性を活かして、従来はエポキシ樹脂基板が使用されていた需要を置き換えて来ました。

最後にポリイミド樹脂フイルムの代表的な使用分野であるフレキシブルプリント基板(FPC)について述べて行く事にします。

FPCは下記の図のように必ずしも黄色ではないのですが、ポリイミドが使用される占有率が約8割を占めていることもあり、黄色のポリイミドフイルムがFPCのイメージとなっています。

最後はFPCの使用される需要分野についてです。様々な製品(とりわけ電子工業)の技術の高度化やまたその製品の小型化の進展により、FPC需要の増加につながっています。

なおポリイミドフイルムの供給については世界の上位5社(DuPont、アルケマ、カネカ、UBE、Kolon)でシェア7割以上を占めており日本の会社が重要な位置づけにあります。*日本でのDuPontは東レ社とのJVで運営中です。

                                         以上」

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