本稿では実務に従事していた頃から疑問に思っていたPGM/PGMEAについての纏めです。日本の重要産業である半導体フォトレジストやカラーフィルター用カラーレジストに溶媒として必ず使用されているPGMEA(PGMではありません)について市場が論じられることを耳にする事はあっても全体像がみえませんでした。
まずはPGM/PGMEAが属するグリコールエーテルの全体像と、PGM/PGMEAの位置づけから。


グリコールエーテル市場の規模は約360万トン(2025)であり、そのうちPGM/PGMEAが属するp-型は約120万トンの規模を有すると推察されます。
p-型グリコールのうち、PGM(メタノール+酸化プロピレン1モル)が45%を占める最大の製品になります。なおPGMEAはPGMを原料にして製造されますが、PGMの3分の2がPGMEA向けに消費されています。製造フローは下記の示します。


まずはPGMについて。用途は他のグリコールエーテルと同様に工業用用途を中心に市場を形成しています。


つぎにPGMEAについてですが、本稿での本題になります。PGMEAの主用途もPGMと同様に工業用溶剤ですが、重要な位置を占めるのが3分の1を占める電子工業向けです。市場規模は約20万トンに達しますが、この電子工業向けの中でも更に規格が分れ超高純度向けと電子工業用に分かれます。
取り分け厳しい規格が求められる用途が半導体フォトレジスト向けです。一般書では純度のみに言及されていますが、水分は厳禁であるのは当然の事ですが、取り分けイオン成分もPPT単位での管理が求められています。


以下PGMEAの厳格に管理されている用途の代表例(半導体フォトレジスト・カラーフィルターカラーレジスト)について言及します。なお別稿にて半導体フォトレジスト、カラーフィルター&レジストについて投稿することと致します。






最後に電子分野向けに使用されているPGMEAの供給についてです。本分野への供給の約7割が日本の会社による供給とされていますが、半導体向けは全量が日本の会社による供給と推察されます。
現状はPGM/PGMEAとも原液の供給は日本の会社では製造されていないという状況と推察されます。原液供給はBASF/ライオンデルバセル/イーストマンケミカル/ダウ等から行われ、日本の会社にて電子材料向けに製造されています。この点が日本の会社の極めて高い技術力と言うことが出来ます。
以上」


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