石油化学の基礎化学品の一つであるブタジエンの原料であるC4留分について述べていきます。本来はエチレン、プロピレン、ベンゼンの方が先んじて投稿すべきなのかな?と思いつつ論じていきます。
いつものように石油化学工業協会の定義より引用します。
BB留分(butane-butene fraction) ナフサ分解及びFCCで副生するガス中に含まれるブタン・ブチレン留分。主としてブタジエンの抽出原料として使用され、ブタジエン抽出後のスペントBBはイソブチレン、ブテン-1 の抽出用及びポリブテンの原料等に用いられている。C4留分ともいう。気体。としています。 最近はBB留分というよりもC4留分の方が一般的いるのではないでしょうか?
以下ナフサ分解のフローと生成比率について示します。


ナフサ分解ではエチレン生成率に対して、C4留分全体で約4割の重量の生成物が生産されます。なお、運転状況によりC4留分を構成する成分構成比が異なります。現在はブタジエン不足の状況ですのでブタジエンの高選択率での運転が世界中で行われています(*ブタジエン含有量が約4割)。ナフサ分解のほかにはLPG原料での分解によりC4留分が生成し、生産が行われています。
C4留分の成分の構造式と、その成分の構成比を示します。本件でのポイントは、「ブタジエン」が数量も多く、経済面でも重要な物質であること。ついで、2番目に重要な物質はイソブテンであることです。なお、現状では「ブタジエン」は世界で発生する全量が抽出されていますが、他の成分については誘導品市場が生成量ほど満たされていないために、全量の抽出は行われておらず、燃料・原料(分解炉に戻す等)として使用されている状況と推察されます。
ラフ2からはブテンー1が主に抽出されています。用途として高密度ポリエチレンの共重合モノマーとしての需要が大きく利用されています。


以上よりC4留分の2025年のバリューチェーンについて纏めますと以下の通り。原料はナフサ分解およびLPG/ガソリン分解によって生成されます。生成物よりブタジエンを全量抽出し、ブタジエンはゴムなどの誘導品生産に利用されます。ブタジエン抽出後のラフー1よりイソブチレンを抽出したのち、ラフー2から必要とされるブテン類をさらに抽出。その残分は燃料として戻される流れです。

最後にC4留分の生成量生産量については資料が手元にないのですけど、S&P Global社がブタジエン生産量の予測を以下の通り行っています。単純計算でブタジエン生産量の2.5倍量が生成する事になります。ナフサ投入量に制限されることもあり、大きく成長できないジレンマに陥っているとも言えます。

今回最初はブタジエンにも言及する予定でしたが、書きすぎになってしまいますのでC4留分の概況のみにいたしました。別稿にてブタジエンとイソブチレンについて言及していきます。 以上」


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