「C5留分」

化学品原料

C5留分について述べて行くことにします。いつもの通り石油化学工業協会による定義は 

C5留分
ナフサ分解によって副生する。合成ゴム原料に使用されるイソプレンを15~20%程度含有している。イソプレン抽出後のC5留分にはジシクロペンタジエン、ピペリレン等の有効留分が含まれており、石油樹脂、香料等の原料に使用されている。

生産方法はナフサ分解を行った際の生成のみが唯一の方法です。LPG原料の分解炉のケースでも全く発生しないわけではありませんが、発生比率が低いためC5留分のみを抽出することは経済性が悪く実施されません。                                                         以下C4留分と同様のナフサ分解炉のダイアグラムを示します。C5留分の場合はペンタン、ヘキサン、芳香族と一緒のフローのラインにあります。実際のところはC5留分のみを沸点差により抽出しています。C5留分の生成量はナフサ分解炉の場合はエチレン生産量の約10%が生成されます。

なおC5留分には以下のとおり様々な成分を含有していますので、沸点差や溶解度差を利用して必要な成分を抽出していきます。

抽出フローの概略は以下の通りになります。                          まずC5留分からは最初にシクロペンタジエンがジシクロペンタジエンとして蒸留抽出されます。シクロペンタジエンの反応性を利用して、ジシクロペンタジエンに変換して取り出します。その後、シクロペンタジエンの必要分をDCPDを分解して取り出します。

シクロペンタジエンを取り出したC5留分から、次にイソプレンを抽出します。ただ他の成分との沸点差が小さいため、イソプレンの溶剤の溶解度を利用してイソプレン抽出を行います。本分野の技術は日本ゼオン社がリードしており、溶媒にDMFを使用します。

なおイソプレンについては合成法も稼働しており、代表的な二法を示します。イソプレンは抽出法と合成法が存在していますが、前者の抽出法からはC5留分中に存在している約150万トンのうち、100万トン強が抽出されると推定されます。一方合成はCIS諸国を中心に実施されており、日本においてはクラレ社が合成法でイソプレンを生産しています。合成法の生産量は約50万トンと推定されます。

最後にC5留分のうち、需要量が大きいDCPD/CPDとイソプレンの誘導品マップを下記の通り示します。両成分ともバルクな製品から微量のファインケミカルの誘導品まで広く展開されています。 イソプレン需要の規模は140~150万トン、DCPDは85万トンと推定されます。

                                       以上」

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