溶剤の一つの分野であるグリコールエーテルについて述べて行きます。先ずはグリコールエーテルの定義から。名前(化学名総称)にあるとおり、構造のなかにエーテル基と、末端がアルコールであるという点が名前の由来です。

アルコールと、そのアルコールにエーテル基導入のための酸化エチレン・酸化プロピレンから製造されています。一般的な目的生産品はアルコールに一つのエポキシ環を反応させることですが、一部に反応が進みすぎて二つ以上のエポキシ環が導入される副生物が生成してしまうので、この点をコントロールする事が製造上のポイントになります。

次にグリコールエーテルの用途別市場は以下のとおり。溶解性を活かした溶剤用途が半分強を占めますが、上記に言及した反応が進行してしまった生成物は不凍液原料やブレーキ液にも消費されています。

ここで少し細かい話になりますが、ブレーキ液について簡単に。その昔の自動車ブレーキは機械的な作動でしたが、現在はブレーキ液を使用した作動方法に完全に移行しています。
ブレーキ液の組成は以下のとおりで、その殆どにグリコールエーテルが使用されています(*酸化エチレンが3モル付加された製品が使用)。


最後にE/P型について言及します。30年程前まではグリコールエーテルの需要はE型が殆どでしたが、毒性(生殖毒性等)の問題が提起されてP型に移行していくものとされました。ただし、P型は溶解力が弱い問題があり推定されたほど移行は進んでいません。依然、E型が主力の溶剤です。E型でも下記矢印で示した三種類が市場の殆どを占めています。



最後に参考としてグリコールエーテル向けの酸化エチレン及び酸化プロピレンでの位置づけを示します。
日本市場においてはグリコールエーテル市場が小さいこともあり、生産量も僅かです。また原料背景からダウ、BASF、ライオンデルバゼルなど世界的化学会社が市場の牽引役を担っています。


以上」


コメント